こんにちは。
東京は最近めっきり暖かくなり、もう春が来るのかなと期待しています。

最近のニュースで気になったものを。
メルカリがOrigamiを買収しました。


■Origami買収 対PayPayで消耗した企業価値
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55508950S0A210C2000000/


キャッシュレスのパイオニアであったOrigamiがメルカリに買収されました。
Origamiの方を直接存じ上げないのですが、PayPayとの戦いで消耗したと記事には書かれています。
キャッシュレス業界は現在群雄割拠状態で非常に熾烈な競争が繰り広げられています。
(そういえば義父が小売業をしているのですが、信用金庫の営業の方がOrigamiを販売に来られたそう)


PayPayは100億円キャンペーンなどの施策でユーザー数を獲得しており目を引きますが、導入店舗の獲得が地道な飛び込み営業だという記事を見つけました。



■富士山頂まで「PayPay」スゴ腕の営業に密着してみた 地方で見たキャッシュレス最前線
https://news.livedoor.com/article/detail/17750976/


キャッシュレスを加速させるには「使うユーザー」を獲得しないといけませんが、「導入店舗」も同時に増やさなければなりません。
リクルートでも「リボン図」というものがあり、例えば住宅領域事業ならSUUMOを見るユーザーさんの増加施策と同時にSUUMOに掲載する不動産会社さんの増加も実現しなければならない。
どちらか一方だけでは駄目で、両サイドから大きなリボンを作るように「ユーザー(カスタマー)サイド」「クライアントサイド」を増加させなければならない。


コメント 2020-02-14 104400


僕もSUUMO事業に所属していましたが同じ戦略で、ユーザー(カスタマー)サイドを増やすのはキャラクターを使った圧倒的なCM投下で派手に見えますが、一方で地道な営業と効果創出を武器にクライアントサイドもすごい勢いで増やしていました。
ユーザーサイド、クライアントサイド共に重要であり、そしてその戦略は大きく異なるというイメージです。

既に日本は撤退してしまいましたが、ソフトバンクグループが出資していたインドのホテル事業OYOの加盟店を増やす戦略も圧倒的な量の電話営業であったように、ソフトバンクという会社は積み上げる営業力があり、本当にパワーで押し切ることができる凄い会社だなと思います。

キャッシュレスはユーザーの購買行動をトラッキングできるので、Tカードさんが力を入れられていたようにPayPayはじめ各社が是が非でもとりたい分野であるのは間違いない。
大きな市場で、大手と戦うことはベンチャーにとって非常に難しいことなのだなと改めて思うわけです。

僕はOrigamiがその道に早くから入り、「日本は紙幣の信用性が中国と違って高いので、○○ペイなんて成功しないよ!」と言われてもチャレンジし続けたことは凄いことだなと思います。
申し訳ないですが、僕も最初懐疑的でした。
ここまで市場が盛り上がると思っていませんでした。
一方、Suicaが本気だしたら構図は変わるんじゃないかとも思ってしまいますが。

ビジネスの未来は本当に予測が難しいと思う。
何が当たるかもわからない。
でもやらないと成功はない。
チャレンジャーに賞賛をおくり、失敗に寛容になる文化が日本で加速することを願いますし、ベンチャー経営者としてはその文化醸成の一躍を担いたい。

※文章として広義の意味で「失敗」と書かせていただきましたが、長いスパンで見れば「失敗」ではないと感じています。
関係者の皆さま、おつかれさまでした。
陰ながら応援させていただきます。