本日は土曜日でしたのでNadia Artist Academy。
第4回目は僕の担当授業で、料理業界でのお仕事のいただき方の手法とブランディングについて講義しました。
40分もオーバーしてしまい、しゃべり過ぎました。
ご迷惑をおかけしました。


さて、ちょっと前になるんですが、少し年上の経営者の仲間Kさんとランチをしていたときのお話が非常に印象的だったので書いてみたいと思います。
Kさんは大きな会社の2代目で、先代から引き継いだ事業を更に飛躍させているやり手の経営者なのですが、Kさんは「感謝することを非常に意識している」とおっしゃっていました。

「社員の方は自分が採用した人ではない。最初から自分についてきてくれている人ではない。」
「そんな自分に対して社長として接してくれているのだから感謝している。」
「自分には能力はない。ありがたい。」

とのことでした。

僕はその話を聞いて以来、「感謝」とは何かをぐるぐる考えています。
普通に考えたら「あぁ、感謝でしょ?わかってますよ」なんて言葉が誰からも返ってきそうなのですが。
母親が「ご先祖さまに感謝をしなさい」と昔からよく言ってたのですが、同じく「あぁ、してるよ」って思ってました。

2年くらい前から、少し良いことがあると身近な先祖の顔を思い浮かべて「ありがとうございます。」と心の中でつぶやくことにしています。
最近は少し頑張って、朝起きたら大阪方面に向かって(僕は大阪出身なので)思い出せる先祖の顔を思い浮かべて手をあわせて一礼するようにしています。
僕は宗教に入っているわけではありませんし、お化けや超能力、占いなども全く信用していないのですが。
しかし、続けているとなんだか最近「感謝」というものが分かってきた気がします。


感謝というのは「今持っているもの」「今の満たされていること」に意識を向けること。
ありがたいと思うこと。
ないものを「欲しい、欲しい」と思うのではなく、「こんなに持ってる。」と思うこと。
それに対して「ありがとう」と言うこと。

今僕らが持っているものはもしかしたら明日失うかもしれない。
大切な人も去って行くかもしれない。
大失敗をして一夜にして名誉も失うかもしれない。
財産も失うかもしれない。
だから、今あるものに対して意識を向けることが重要なのかもしれません。
「ありがとう」という言葉と共に。

亡くなったばあさんはもうここにはいません。
10年前の若さもありません。
横で細かく指導してくれる方がいなくなるかもしれません。
今あるものは当たり前にあるものじゃありません。


現状に満足して前進しないという意味ではなく、「感謝」は昨日までに意味を与え、明日からの希望を作り出すということです。

Kさんも色々な想いを持って会社を経営されているのだなと思ったわけです。
後日「感謝」と書いた毛筆の画像がLINEで送られてきました。。


たまには立ち止まって、自分の持っているものを一つ一つ数えて、ありがとうと伝えてみるのもいいかもしれません。



今日の一善:自分が行かない社員のみんなの飲み会にカンパした。